ニコニコ・ニュースレター 2017年12月号

応援します!元気な歯!    
    ニコニコ・ニュースレター           
      うちだ歯科医院 2017/12 第127号

12月になりました。朝晩、寒いですね。今年も、いよいよ最終月。毎年の事ですが、やり残した事ばかりで、何から片付けていいのかわかりません。せめて院長室の中だけは整理整頓したいと思っています。さて、今月は健康寿命のお話です。
野生界に肥満の動物はいません。大人になってからの体重変化はたったの1%だそうです。ところが人間はどうでしょう?以前と比べて10kg、20kg増えたなんて、よく耳にしますよね。そんな人間も好きな時に、好きな物を、好きなだけ食べられるようになったのは、人類が誕生してからの歴史からみると、ごく最近の事なのです。ですから、私達の身体には栄養不足でも生き抜ける様に、栄養を効率よく貯める性質が備わっています。研究では、1日2500キロカロリー摂取するべきところ、たった2%多く摂取するだけで10年後には体重が25kg増えてしまうとわかっています。この事は生活習慣病を予防するためには適切な食事をとる事が大切という根拠になっています。メタボリックシンドロームでは肥満、すなわち体重増加が問題となるわけですが、最近「家でゆっくりしている方が食欲が増す」「体重が1、」2kg増えただけで運動をしたくなくなる」という事実が、その理由と共に明らかになってきました。実験で、運動をさせないネズミと1日3回運動させるネズミとでは、後者の方がたくさんエサを食べる様に思われますが、事実は逆で、前者の方がたくさん食べるそうです。その理由は動物性脂肪の摂取にありました。動物性脂肪をたくさん摂ると脳に炎症を起こす事があり、そうなると脳は言う事を聞かなくなるそうです。これに対する有効な対策は運動をする事です。普段から運動している人と全然していない人にご馳走の写真見せると、前者は、それほど反応しないのに、後者は敏感に反応して食欲を掻き立てるそうです。それほどまでに、運動と食欲には密接な関係があります。
「それでも食べたい」「太るとはわかっていても美味しい物が食べたい」そうなってしまう原因にも動物性脂肪が関わっています。動物性脂肪は脳に対して麻薬的に働いてしまいます。1回はまってしまうと抜けにくい、中毒症状が起こるのです。そして衝撃的なのは、動物性脂肪は麻薬よりも依存性が強いのです。
昨今、腸内細菌のバランスの重要性を耳にする事が多いと思います。そのバランスが崩れると、肥満や糖尿病、ぜんそく、ガンなどに関わってくるといわれています。腸内細菌には善玉と悪玉、その中間の菌があり、善玉菌をいかに活性化させるかがポイントです。食事では、玄米や根菜、豆類、ナッツ類、緑黄色野菜、食物繊維などの善玉菌のエサとなる物を多く摂る事が大切です。動物性脂肪より、植物を中心とした食事をとる事の重要性が、科学的にしっかりと証明されているわけです。
健康寿命を脅かすリスクは壮年期から大きくなります。壮年期では栄養過多が、高齢期では低栄養が問題となります。まずは壮年期に多い栄養過多。基礎代謝が落ちてきているにも関わらず、若い頃と同じ様な食事を続ける事によって栄養過多に陥ります。栄養過多は、免疫機能の過剰な活性化をもたらし、これがメタボや、悪くすると糖尿病を患ってしまう事に繋がるのです。歯周病は歯周病菌による感染症です。歯周病菌は内毒素という強力な毒素を作り、内毒素は炎症を引き起こす起炎物質を作り炎症を起こします。栄養過多の場合は特に激しい炎症が起き、それが全身に広がってしまうのです。そして悪い事にこの起炎物質はインシュリンの働きを低下させる性質をもち、糖尿病を悪化させてしまいます。一方、高齢期では低栄養に起因する問題が多く見られます。低栄養状態になってしまうと免疫機能が低下し、細菌に感染しやすくなります。毒素が身体中に回る事によって敗血症性ショックを起こしたり、誤嚥性肺炎を引き起こしたりする危険性も高まります。特に要介護状態にある人は口腔ケアが非常に大切です。
このように見ていくと壮年期以降は、お口の中を良好な状態に保つ事がとても大切だとわかります。毎日の食事や運動に気を配ると共に、毎日のブラッシングにも気を配る事をお勧めします。

大人の笑顔は歯で決まる!