ニコニコ・ニュースレター 2018年02月号

応援します!元気な歯!    
    ニコニコ・ニュースレター           
      うちだ歯科医院 2018/02 第129号

2月になりました。毎日、寒いですね。風邪とインフルエンザの大流行!出来るだけ人混みは避け、帰宅したら、うがいと手洗い。この時の手洗いは、指と指の間、手首までしっかり洗いましょう。また、いつも言っています様にガムを噛む事もお勧めです。よく噛む事で唾液の中に含まれている免疫グロブリンIgAの流出が促され、風邪の予防に大変、効果があります。
さて、今月は顎関節症のお話です。
「口を開けると顎が痛む」「音がする」「口が開きにくい」といった顎関節症。病名も、原因のひとつである噛み合わせの乱れが全身の健康に影響する事も一般的に知られる様になりました。その原因は歯並びや噛みぐせなど、口の中にだけあると思われがちですが、実は顎関節症は生活習慣病であるという側面も持っているのです。
顎関節症を引き起こす原因は、筋肉のバランスの悪さ、骨格のズレ、ストレスなどで、生活習慣と切り離して改善するのは難しい問題です。例えばスマホを使う時の姿勢。うつむき姿勢のまま長時間過ごせば、やがて首や背骨に影響が出るのは当然です。本来の首のカーブ以上に歪みのある人、首のカーブが失われたストレートネックの人、背骨が通常とは逆向きのS字に湾曲している人も多くなっています。こうなると顎が圧迫されて口も動きにくくなってしまいます。10代前半からこの様な姿勢、生活を続けていたら、顎の骨格も発達せず、普通の咀嚼が出来る様になるか心配です。そして私達の毎日の生活の中には、筋肉や骨格に悪い影響を与えかねない行動や習慣がたくさんあります。例えば、ハイヒールを履く、足を組む、横座りをする、寝転んでテレビを見る、電車でうたた寝をする、高い枕で寝る・・・など。どれも首や背中、腰などに負担を与え、長年積み重なると顎関節の為にも良くありません。
また、よく噛むためにも姿勢がとても大切で、不安定な姿勢では噛む回数が少なくなってしまいます。日本人には背筋が伸びやすい正座が一番よく噛める姿勢だと言われています。小さな子供さんが食事に集中できず、困る時、足元がブラブラしている事があるでしょう。全身が安定する姿勢は、よく噛み、よく味わえる基本条件です。毎日、正座での食事は難しくても、日本古来の生活習慣には良い噛み合わせのヒントがたくさんあります。食べ物をよく噛み、すり潰して咀嚼する米中心の食事、一汁三菜のスタイル、やや硬めの布団で寝る、湯船に浸る、美しいお辞儀などお勧めです。
また心のバランスも大切です。良くない生活習慣の影響を進行させるのがストレスで、具体的な不調が出るきっかけになる場合もあります。心配事があれば、自然と下を向きがちになり、猫背の姿勢になってしまいます。ストレスはまず姿勢に表れるものです。姿勢を変えるには気持ちから変える必要があります。
さらに気をつけていただきたいのが「硬いものを噛むほど顎が強くなる」という間違った思い込み。顎のために、よく噛むという事は噛む回数を増やす事であり、より硬いものを噛む事、強い力で噛む事ではありません。
顎関節症は原因が口の中だけにあるのではなく、これまでの生き方や生活習慣の結果の場合もあります。顎関節症を治す治療は必要ですが、本当の改善には患者さんが自分の人生と向き合う事が大切です。顎や歯のちょっとした違和感から顎関節症などに気づく人は多いのですが、実はもっと以前から生活の中になにか原因があったのかもしれません。なかなか気づきにくい事だけに、普段から自分の姿勢や食べ方、心の状態に少し意識をむけるだけでも大きな予防になりそうです。
生き方は「口」に現れます!
大人の笑顔は「歯」で決まる!