ニコニコ・ニュースレター 2018年07月号

応援します!元気な歯!    
    ニコニコ・ニュースレター           
      うちだ歯科医院 2018/07 第134号

7月になりました。毎日、暑いですね。まだ身体が暑さに慣れていないので体調を崩さないように注意されて下さい。FIFAワールドカップも後半戦の決勝トーナメントで、眠れない夜を過ごしている方は睡眠不足にも注意して下さい。
ところで、皆さんは「大人むし歯」って言葉を聞いたことがありますか?
この「大人むし歯」が、最近、歯科では問題になってきているのです。「大人になってむし歯にならなくなった。」「子供の時の様にお菓子を食べないから。」「ちゃんと歯磨きをしているから。」・・・そんな油断から大切な歯を失う人が少なくありません。子供も大人もむし歯の原因は口内にいるむし歯菌です。これらの細菌が人が食べた糖分を吸収し酸を出し、この酸が歯を溶かしてむし歯を作ります。そして、大人むし歯には子供のむし歯とは違う3つの弱点があるのです。
第1の弱点は年をとると歯ぐきが下がり、歯の根元が露出して、そこがむし歯になりやすいことです。歯ぐきが下がるという事はエナメル質で保護されていない歯の根元の象牙質がむき出しになってしまいます。歯の根元(象牙質)は歯の頭(エナメル質)の部分に比べてとても弱く、むし歯になりやすいです。普通は露出していない歯の根元の部分がお口の中にさらされるという事は、冷たい飲み物や空気、歯ブラシの毛先が触れても、しみる知覚過敏を起こす場合もあります。強い力のブラッシングで歯の根元をすり減らしてしまう事もあります。
またエナメル質と象牙質の境目は段差があって磨き残しが溜まりやすいのでむし歯になりやすいです。
第2は大人になると神経を守る為に神経の外層の象牙質が厚くなる場合もあります。この場合は逆に知覚が鈍くなり痛みが出るのが遅れてしまいます。気づかぬうちに歯の根元でむし歯が進んでしまう事があります。

第3に要注意なのが治療した痕です。詰め物やブリッジなどの人工物の縁が合わなくなって食べ物が詰まりやすくなり、人工物と歯の間がむし歯や歯周病の温床になります。特に歯の神経をとる治療を受けた歯は、むし歯になっても痛みを感じませんので気がついた時には手遅れで抜歯しなければならなくなっている場合もあります。

どうして、むし歯なるのでしょう?

お口の中にはたくさんの細菌が住んでいます。その中のひとつミュータンス菌が主なむし歯の原因菌です。
このむし歯菌が食べ物の中の砂糖を分解して歯の表面にネバネバしたグルカンという物質を作ります。
このネバネバした物質の中にむし歯菌や他の細菌が住みつき、どんどん増えていきます。これが歯垢(プラーク)と言われるものです。この歯垢(プラーク)の中のむし歯菌は食べ物の中の「糖質」を材料に酸をつくり、次第に歯の表面を溶かし始めていきます。最初は軽石の表面の様にスカスカして白く見えますが、だんだんと欠けていき穴があいていきます。欠けた穴の中にはより歯垢(プラーク)が溜まりやすくなります。より多くのむし歯菌が住みつく様になります。そして悪循環でどんどんとむし歯の穴は大きくなってしまうのです。
むし歯は小さな時は痛みなどの自覚症状がほとんどないので気づかないこともあります。エナメル質の奥の象牙質まで進んでくると甘いものや冷たいものがしみるようになってきます。更に進行すると歯の中心の神経にまで
達します。この状態になると神経が炎症を起こしてしまうので非常に強い痛みを感じるようになってしまうのです。

では、大人むし歯の対策は?

① 正しいブラッシング法を覚えましょう。
「私はしっかり時間をかけて磨いているのに、またむし歯になってしまいました。」という方によくお会いします。
でも、お口の中を診せていただくと磨き残しがある場合が多いです。
『磨いているのと、磨けているのは違います。』
同じ時間をかけて磨くのなら上手に磨いた方がずっと得です。
その為には、歯科医師や歯科衛生士のブラッシングのプロの指導を受ける事をお勧めします。
② 自分のお口の中を知りましょう。
「貴方の指は何本ありますか?どの爪が伸びているか、尖っているかご存知ですか?」と聞かれて答えられない人はいないと思います。
「では貴方の歯は何本ありますか?」「どこに詰め物が入っていますか?」「どこをブリッジで補っていますか?」とお聞きすると答えられない方も多いです。
人の歯並びは千差万別です。自分の歯並びにあった磨き方を覚えなければなりません。
特に人工物の入っている場所や歯並びの悪い場所は要注意です。
お口の中の状態を知る事によって、『私の此処は磨き残しが溜まりやすい場所だ。むし歯になりやすい場所だ』と知りましょう。そして、お仕事や外出で忙しい時でも1日1回は時間をかけて丁寧に磨きましょう。
③ 歯ブラシだけでは不十分です。
「デンタルフロスや歯間ブラシをご存知ですか?」とお聞きすると「知っている。時々、使っている。」と言われる方がおられます。大人になると加齢現象もあり、歯と歯の間に隙間ができていきます。その場所のお掃除は歯ブラシだけでは出来ません。磨き残しがずっと、その場に残っているという事は、ずっと飴玉をくわえている事と大差ありません。歯と歯の間のお掃除は大人むし歯、歯周病予防には不可欠です。

大人の笑顔は歯で決まる!