ニコニコ・ニュースレター 2019年08月号

応援します!元気な歯!    
    ニコニコ・ニュースレター           
      うちだ歯科医院 2019/08 第148号

令和元年8月号です。例年より遅く梅雨明けしましたが、突然の暑さにビックリですね。梅雨寒が長かったので身体が汗をかく事に慣れていないせいで体調を崩す方が多いようです。30~40度のお風呂に10分間くらい浸かったり、早朝のジョギングで、汗をかくのに慣れるのがいいと言われています。こまめな水分補給、特に寝る前、起きてからの水分補給も心がけましょう。就寝中に汗などで水分が失われるので就寝前後の水分補給は大切です。また就寝中は唾液の流出量も少なくなるのでお口の中も乾きやすくなり、むし歯や歯周病が進みやすくなります。寝る前の歯磨きは、とても大切です。入れ歯をお使いの方に「就寝中は外すのか着けるのか?」とも聞かれます。「違和感がなければ着けたままでもいいですよ。ただし自分の歯も入れ歯もきれいにしてからお休みください。」と答えています。夜間外していると朝起きてから馴染むのに少し時間がかかる場合がありますので。
さて、今月は水分の補給についてです。「老化とは乾燥の過程である」という言葉がありますが、皮膚でも血管でも加齢によって水分が減っていってしまいます。人の体の水分量は加齢と共に減少し、高齢の方では体重の50%くらいになってしまいます。一般に人の体重の60%は水分ですから、かなり減少してしまいます。また高齢の方の皮膚は水分を保つ力が減っているのでシワが目立つ様になるのです。
みずみずしい皮膚をした生まれたての赤ちゃんの場合は体重の75~80%が水分だと言われています。その後、徐々に細胞が増え、それと共に体の水分量も減少していきます。しかし子供は非常に活動的ですので体からの水分の出入りが多く、ことに下痢などすると脱水症状になってしまいやすいです。発展途上国の子供の死亡率が高いのは清潔な水が得られず、脱水症状になりやすいのも原因の1つだそうです。
でも実際は水分の補給だけでは不十分なのです。
私たちの体の中には体液というものがあり、水分と塩分(電解質)からできています。血液や唾液、尿も体液の一部です。体液は、体温を調節したり、栄養素や酸素を運んだり、老廃物を排泄したりする働きをしています。体液の量は入ってくる量と出ていく量が一定に保たれているのですが、急激に汗をかいて過剰に水分と塩分が失われると、体内の体液が減って「脱水症」になってしまいます。
体液が不足すると、汗をかけなくなりますから体に熱がこもってしまいます。その結果、さらに体温が上昇。ついにはめまい、失神、頭痛、吐き気などが起こり、悪くすると死に至る事もあるのが「熱中症」です。「脱水症」になってから「熱中症」になっていくのです。脱水症は水分と塩分が失われている状態ですから、水分と塩分を同時に補給する「補水」という処置が望ましいです。そして水分の吸収を速める為には糖質(ブドウ糖)が必要です。そこで、塩分と糖質が同時に摂取できるスポーツドリンクがいいという事になるのですが、その中に含まれる塩分(ナトリウムイオン)と糖質(ブドウ糖)のバランスによって吸収効率は大きく変わります。そこで、お勧めが経口補水液(ORS)です。医療関係者間では飲む点滴とさえ言われています。
経口補水液を使う経口補水療法は開発途上国で生まれました。1971年の東パキスタンのインドの難民キャンプでは3人に1人がコレラによる脱水症で亡くなっていました。この時カルカッタの大学研究所から経口補水液を持った医療班が救助に向かい3,700人の患者に経口補水療法を実施してコレラによる死亡率を30%から3.6%にまで激減させました。その後、経口補水療法は脱水しやすい環境になりつつある世界中の国々に広がり、今では「20世紀最大の医学上の進歩」とまで言われています。
日本でも知名度があがり経口補水液は薬局やドラッグストアで安価で手に入ります。簡単に買えて水分と塩分を素早く補給でき、初期の脱水症状からの回復に役立つ便利な飲料です。
補水する時に、糖質(ブドウ糖)の濃度は1~2%の時が水分が最も吸収されやすいと言われています。スポーツドリンクの場合、糖質(ブドウ糖)の濃度は6~10%もあります。ですから、スポーツドリンクは甘くて美味しいのですが、思ったほど補水できてないと考えられます。また、糖質が多いのでスポーツドリンクを水がわりに常飲するとむし歯のリスクも高まってしまいます。
熱中症の予防としては、日常生活や軽い運動でちょっと喉が渇いたくらいなら、お水やお茶で十分です。多量に汗をかいたり、脱水気味の時には経口補水液を飲むといいでしょう。
異常とも言える、この暑い夏、経口補水液を是非お役立て下さい。
大人の笑顔は歯で決まる!