ニコニコ・ニュースレター 2019年09月号

応援します!元気な歯!    
    ニコニコ・ニュースレター           
      うちだ歯科医院 2019/09 第149号

令和元年9月号です。いくぶん夏の暑さが和らいできましたね。このまま秋めいてくれるといいのですが最近の異常気象では何が起こるか分かりません。特に線状降水帯による大雨には要注意です。
さて今月は歯周病のお話です。
歯を失う原因の第1位が歯周病です。歯周病はギネスブックでも「全世界で最も患者が多い病気」と認定されているほどです。

歯周病は、歯と歯ぐき(歯肉)の間に溜まった歯垢(プラーク)の中にいる歯周病菌により、歯周組織に炎症が広がり、やがて歯を支える土台の骨(歯槽骨)がとけてしまう病気です。歯周病はひどくなるまでは自覚症状が少ないので、サイレント・ディジーズ(沈黙の病気)とも言われています。歯周病を予防するためには、初期のサインを見落とさず、早期発見する事が大切です。

また、歯周病の怖さは歯を失うリスクが高いだけではありません。全身の病気とも大きく関わっているのです。
① 糖尿病 歯周病になると分泌される炎症物質がインスリンの働きを妨げ血糖値が上がってしまいます。
高血糖による血管のダメージで歯周病がさらに悪化する悪循環に陥ってしまいます。
② 肥満 歯周病菌の毒素で肥満が進行すると言われています。脂肪の増加で分泌されるアディポサイトカインが歯周病を悪化させてしまいます。
③ 早産・低体重児出産 妊娠中はホルモンの変化などにより、歯周病になりやすくなります。歯周病の炎症物質により早産・低体重児出産につながる事があります。
④ 認知症 歯周病による動脈硬化は、脳血管性認知症の原因になり得るとされています。また歯周病とアルツハイマー型認知症の関連もアメリカでの研究で示唆されています。
⑤ 心疾患 歯周病による動脈硬化が心臓の血管を詰まらせ狭心症や心筋梗塞につながるとの報告が多く認められています。また心筋の内膜に歯周病菌が付着し心内膜炎を起こします。
⑥ 誤嚥性肺炎 歯周病菌の含まれた唾液が気道に入る事で誤嚥性肺炎のリスクが高まります。飲み込む力の低下した高齢者に起きやすく、日本人の死因では第3位になっています。
⑦ リウマチ 手足の関節が腫れて痛みやこわばりが生じる関節リウマチは、歯周病と同様に炎症性サイトカインとの関係性が示唆されており、歯周病を治療するとリウマチの症状が軽くなる事もあります。
以上の様に歯を大切にしない事で生活習慣病のリスクも高まります。噛む事やお口の中をケアする事は健康にとって、とても大事な事なのです。歯とお口のケアで多くの病気のリスクを下げられるのです。
癌以外に日本人がかかりやすい大きな病気は脳卒中、心筋梗塞、狭心症、動脈硬化だと言われていますが、これらは全て慢性炎症に由来します。「慢性炎症とは血管の中がジュクジュクになった状態で体の中から燃えているイメージです。」慢性炎症の原因として肥満、ストレス、喫煙などがよく知られていますが、お口の中は無視されがちです。最も恐ろしい慢性炎症は、お口の中かもしれません。お口の中で起こった炎症は多くの全身疾患の引き金になってしまいます。薬を減らしたいなら歯を磨きましょう。糖尿病などと同じく歯周病にも治癒はありません。

大人の笑顔は歯で決まる!