ニコニコ・ニュースレター 2022年03月号

応援します!元気な歯!    
    ニコニコ・ニュースレター           
      うちだ歯科医院 2022/03第179号

2022年3月号です。オミクロン株の感染が落ち着いてきましたが、新たにステルスオミクロン株(BA.2)の
報告が増えてきています。従来のオミクロン株よりも病原性が高く重症化しやすい可能性があるとの事です。新型コロナウイルスとのいたちごっこですが、気を引き締めて3密を避け感染予防を続けるしかありません。
また、世界中を驚かせたロシアのウクライナへの侵攻、ニュースで入ってくる映像には心を痛めます。いろいろな解説者がいろいろな事を言ってますが、難民になった方々、亡くなった方々、特に小さな子供たちの事を思うとプーチン大統領には怒りしか感じません!早くいい形での終結を願うばかりです。

さて、最近、「歯がしみる」と言って来られる患者さんが多く見受けられます。
むし歯でしみる場合もありますが、気づきにくいのが歯ぐきが下がってしまってしみる場合です。その他の
自覚症状には「食べ物が歯に挟まる」「歯の根元がしみる」「歯が長くなった(実際は歯ぐきが下がってしまっているのです)」などが挙げられます。
汚れを落とそうと強い力で磨いている方、毛先の硬い歯ブラシで磨かないと磨いた気がしない方、歯ブラシの毛先がすぐ開いてしまう方、電動歯ブラシを普通の歯ブラシの様に動かして使う方は、要注意です。
磨く力が強すぎると、オーバーブラッシングとなって歯の健康を守るうえでは逆効果です。歯ぐきが縮んで後退する「歯ぐき下がり」の原因になってしまいます。
「歯ぐき下がり」は加齢に伴って増える傾向にあり、30代から増え始め、40代では実に8割の人に見られます。歯ぐきが下がり、歯の根元の象牙質がむき出しになると、「大人むし歯(根元むし歯)」のリスクが増えてきます。
「歯ぐき下がり」で困るのは、歯の根元が露出して、そこがむし歯になりやすいことです。歯ぐきが下がるという事はエナメル質で保護されていない歯の根元の象牙質がむき出しになってしまいます。歯の根元(象牙質)は歯の頭(エナメル質)の部分に比べてとても弱く、むし歯になりやすいです。また、ふつうは露出していない歯の根元の部分がお口の中にさらされるという事は、冷たい飲み物や空気、歯ブラシの毛先が触れても、しみる知覚過敏を起こす場合もあります。
歯磨きの適切な力加減は150〜200g程度です。歯に当てた歯ブラシの毛先が開かないくらいの軽い力です。
歯ブラシで一番汚れが落とせる部分は毛先です。毛先を上手く使うためには適切な力加減でブラッシングする事
が大切です。

毛先がきちんと歯の面に当たれば、歯垢(プラーク)を効果的に落とすことにもつながります。歯ブラシは軽く握って、毛先が開かない程度の軽い力で小刻みに動かす様にしましょう。

次に「歯ぐき下がり」で要注意なのが治療した歯です。詰め物や冠などの人工物の縁が合わなくなって食べ物が詰まりやすくなり、人工物と歯の間がむし歯や歯周病の温床になります。特に歯の神経をとる治療を受けた歯は、むし歯になっても痛みを感じませんので気がついた時には手遅れで抜歯しなければならなくなっている場合もあります。下がってしまった歯ぐきを元に戻すのは難しいので「もしかして・・・?」と気づいた時から適切なケアをする様に、心がけてください。

{院長余談⑤}
よく噛むことは健康の為にとても大切です。咀嚼の役割は食べ物を粉砕し、唾液と混ぜ合わせて飲み込みやすい状態にする事です。それが胃腸への負担を軽減し、栄養を吸収しやすくします。また、噛む事で脳の血流がアップし記憶力の維持につながります。目の周りの血流もアップされ、目の疲労感が軽減されます。
噛むという一定のリズム運動によってセロトニンという物質が分泌されストレスを軽減します。咀嚼によって脂肪燃焼効率が高まりダイエットにも役立ちます。
咀嚼の価値は無限大です。小さな子供の頃からよく噛む習慣をつける事は大きなメリットがあります。

今日は、昨日より良い笑顔、明日はもっと良い笑顔、そういうふうに意識して、いつの間にか身も心も健康になっていくといいですね。大人の笑顔は歯で決まる!