応援します!元気な歯!
ニコニコ・ニュースレター
うちだ歯科医院 2023/03第189号
2023年3月号です。今月から開催されるWBC(ワールドベースボールクラッシク)が楽しみです。私が子供の頃は日本人の野球選手がメジャーリーガーと対等に戦うなどとは考えられませんでした。大谷選手などの活躍を見ると隔世の感があります。新型コロナウイルスの流行、ロシアのウクライナへの侵攻と暗いニュースが多い中、明るい話題を提供して欲しいと思います。
さて今月は歯ブラシについてお話します。
まずは歯ブラシのヘッドの大きさについてです。
1本ずつ丁寧に時間をかけて磨きたい方はヘッドがコンパクトなものを選ぶといいでしょう。ヘッドの長さが2cm程度の小型の歯ブラシがいいでしょう。口の中で動かしやすく、歯の形に合わせて1本ずつブラッシングしやすいと思います。
短い時間で効率よく磨きたい方は大きめのヘッドを選ぶといいでしょう。ヘッドに6列以上の毛が植えてある様な横幅の広いものがいいでしょう。ヘッドが大きいぶん、効率的に磨けるので、ブラッシングに時間をかけられない人にお勧めです。歯の根元付近にも毛先が当たりやすいです。
次にブラシの形状です。
ブラシの形状はブラシの動かし方など磨き方のクセや、重視したいのが虫歯の予防なのか歯周病の予防なのか、目的に適するブラシの形状を選ぶといいと思います。朝晩で異なる形状の歯ブラシを使い分けるのもお勧めです。それから歯ブラシの硬さについてです。
ブラシの毛が硬めだと短い時間で磨けますが、力を入れすぎると歯ぐきを傷つけやすいので要注意です。柔らかめだと優しく磨けますがブラッシングの時間を長めにする必要があります。そのため、まずはバランスのとれた普通の硬さのものを使ってみるといいかもしれません。歯科医院で磨き過ぎですと言われた方は柔らかめのものがお勧めです。
大切にしているものを手荒く扱う人はいません。大切であればある程、それを磨く為の道具や材料も慎重に選ぶはずです。大事な漆の器をクレンザーをつけたスポンジでゴシゴシ磨く人はいないと思います。あるネイリストの方が言っていました。「歯は肌や爪と同じ。きちんとした道具でケアすれば綺麗になります。そして続ければ健康にも繋がっていくんですね。」
日本ではこれまでずっと口の中のリスク部位など把握せずに、歯を磨くことだけを重要視してきました。自分の口の中のむし歯のリスク部位、歯周病のリスク部位はご存知でしょうか?自分の口の中に歯が何本あって、どこにどんな治療を受けているか、どこにどんな被せ物があるか、歯並びの関係でどこが磨きにくいかなどご存知でしょうか?まず自分の口の中のリスク部位を把握して、それに合わせた歯ブラシ、ブラッシング法を身につけることが大切だと思います。
以前も書いた話ですが、森の中にノコギリを引いている木こりがいました。刃はなかなか進まず、木は倒れる気配がありません。実はノコギリの刃がなまっていたのです。木こりはノコギリを引くのに一生懸命で、肝心なノコギリの刃の状態に気づいていません。どんどん時間が過ぎて疲労だけが溜まっていきます。
不適切な歯ブラシで自己流のブラッシングを続ける患者さんも同様だと思います。「自分は磨けている」と思ったまま、時は過ぎ、むし歯や歯周病が進行してしまいます。
歯科医院に来た時だけ口の中をきれいにしても口の中の健康は守れません。
すごい頑張りを短時間続けるよりも、ちょっとの頑張りを長く続ける方が大きな効果があります。
人生は習慣の織物であるという言葉もあります。美しく整った織物が織れるかどうかはあなたの習慣が決めると思います。
予防は「やったもん勝ち」です。
今日は昨日よりいい笑顔。明日はもっといい笑顔。
大人の笑顔は歯で決まる!