ニコニコ・ニュースレター 2023年04月号

応援します!元気な歯!    
 ニコニコ・ニュースレター               うちだ歯科医院 2023/04第190号

2023年4月号です。随分と春めいて来ましたがお変わりないでしょうか?WBCの興奮と余韻の冷めやらぬうちに新年度が始まっていきます。このまま新型コロナウイルスが収束し、ロシアのウクライナ侵攻が解決してくれるといいのですが・・・。
さて、今月もお口のお掃除のお話、歯間ブラシとデンタルフロスについてです。
患者さんに「歯ブラシ以外にも、お口のお掃除に何か使っていますか?」とお聞きすると「歯間ブラシ(すき間ブラシ)」や「デンタルフロス(糸ようじ)」という答えが返ってきます。でも残念なことに「時々しか使ってない。」という方が殆どです。歯間ブラシもデンタルフロスも、歯ブラシが届きにくい歯と歯の間のプラーク(歯垢)を効果的に落とすための清掃用具です。
歯についている汚れ、磨き残しをプラーク(歯垢)と言います。食べ物のカスのように思われがちですが、実際はむし歯菌や歯周病菌をはじめとする微生物のかたまりです。プラーク1mgに1億個以上の微生物がいると言われています。そして、この微生物が絡み合い、共生して、悪さをしていきます。むし歯や歯周病はプラークの中に生息している細菌による感染症です。最近では、この微生物のかたまりはバイオフィルムとも呼ばれています。台所や浴室の排水溝などについたヌルヌルした、しつこい汚れを想像するといいでしょう。取り除くには、なかなか手ごわい相手です。
歯間ブラシは、歯と歯の間、ブリッジの下や冠の周り、矯正装置の周りやワイヤーの内側などに有効です。
歯間ブラシは歯間の広さに合ったサイズのものを使い分けることが大切です。広い歯間に細めの歯間ブラシを使えば効率が悪いですし、狭い歯間に太めの歯間ブラシを突っ込もうとすると歯ぐきを傷つけてしまいます。毛先が両側の歯に軽く触れているなと感じる位のサイズの物がいいでしょう。
歯間ブラシはゆっくり歯と歯の間に挿入して前後に動かしてプラークを落とします。はじめのうちは鏡を見ながら磨くといいでしょう。上の歯はブラシ先端部をやや下向きに、下の歯ではやや上向きに挿入するとスムースに入るし、歯ぐきを傷つけにくいです。奥歯は内側から挿入した方が入れやすい場合もあります。
デンタルフロスとは糸だけの物を言います。この糸に柄をつけた物を糸ようじと呼んでいます。
デンタルフロスは30~40cmに切って使います。左右の中指か人差し指に糸の両端を2~3回巻き付けて、15cmくらいにします。両手の人差し指と親指で糸をつかんで1~2cmにして操作します。ゆっくり小さく動かしながら歯と歯の間に糸を入れて歯の面に沿わせて歯ぐきの少し中まで入れていきます。あわてて入れると歯ぐきを傷つけるので注意しましょう。そこから歯に巻きつけるようにして歯の側面をこすりながら2、3回上下させます。隣り合った歯を順々に清掃すると効率的です。次の歯間部に移るときは指に巻いた糸を少しずらして糸の新しい部分を使いましょう。
「歯ブラシと歯間ブラシやフロスはどちらが先か?」とよく聞かれます。
私は「歯ブラシを使う前に使う事をお勧めします。「歯間にはこんなにも汚れが残っているのか」と自覚出来ますし、また隅々の汚れを掻き出してから全体をきれいにした方が効果的ですよ。」とお答えしています。

「歯を磨いている」と「歯が磨けている」は違います。
「歯間ブラシやフロスを知っているけど時々しかしない」と「毎食後する」も大きく違います。
予防は「やったもん勝ち」です。
今日は昨日よりいい笑顔。明日はもっといい笑顔。
大人の笑顔は歯で決まる!