ニコニコ・ニュースレター 2024年03月号

応援します!元気な歯!              
ニコニコ・ニュースレター
 うちだ歯科医院 2024/03 第201号

2024年3月号です。まだまだ寒い日が続いていますが、お変わりないでしょうか?三寒四温の例え通り、少しずつ寒さが緩んでいくといいですね。私も数年前に知ったのですが、「小春日和」と言う言葉はこれからの季節に使うものではなく、中秋から冬の初めに少し寒い日が続いた後、その日から急に陽気が良くなった日々の天候のことを指すそうです。冬に向かう季節に春が待ち遠しい時に、春の暖かさが恋しい時に使う言葉だそうです。
さて、今月も「歯ぐき下がり」についてお話します。
「歯がしみる」という症状の場合、むし歯でしみる場合もありますが、気づきにくいのが歯ぐきが下がってしまってしみる場合です。その他の症状としては「食べ物が歯と歯の間に多く挟まる」「歯の根元がしみる」「歯が長くなった(実際は歯ぐきが下がってしまっているのです)」などが挙げられます。
汚れを落とそうと強い力で磨いている方、毛先の硬い歯ブラシで磨かないと磨いた気がしない方、歯ブラシの毛先がすぐ開いてしまう方、電動歯ブラシを普通の歯ブラシの様に動かして使う方は、特に要注意です。
磨く力が強すぎると、オーバーブラッシングとなって歯の健康を守るうえでは逆効果です。歯ぐきが縮んで後退する「歯ぐき下がり」の原因になってしまいます。
「歯ぐき下がり」は加齢に伴って増える傾向にあり、30代から増え始め、40代では実に8割の人に見られます。歯ぐきが下がり、歯の根元の象牙質がむき出しになると、今度は「大人むし歯(根元むし歯)」のリスクが増えてきます。「大人むし歯」とは露出した歯の根元がむし歯になってしまう事です。歯ぐきが下がってしまうと歯の頭の部分(歯冠)の様にエナメル質で保護されていない歯の根元の部分の象牙質がむき出しになってしまいます。歯の根元(象牙質)は歯の頭の部分(エナメル質)に比べてとても弱く、むし歯になりやすいです。また、ふつうは露出していない歯の根元の部分がお口の中にさらされるという事は、冷たい飲み物や空気、歯ブラシの毛先が触れても、しみるという知覚過敏の症状を引き起こす場合もあります。
歯磨きの適切な力加減は150〜200g程度です。歯に当てた歯ブラシの毛先が開かないくらいの軽い力です。
歯ブラシで一番汚れが落とせる部分は毛先です。毛先を上手く使うためには適切な力加減でブラッシングする事
が大切です。「歯の汚れが落ちるようにしっかり磨こう」「たっぷり歯磨き剤をつけて磨こう」などと思うと歯ブラシを持つ手にもつい力が入りがちになってしまいます。力を入れてブラッシングするより毛先を上手に使った方が効果的です。歯ブラシは軽く握って、毛先が開かない程度の軽い力で小刻みに動かす様にしましょう。
次に「歯ぐき下がり」で要注意なのが治療した歯です。詰め物や冠などの人工物の縁が合わなくなって食べ物が詰まりやすくなり、人工物と歯の間がむし歯や歯周病の温床になります。特に歯の神経をとる治療を受けた歯は、むし歯になっても痛みを感じませんので気がついた時には手遅れで抜歯しなければならなくなっている場合もあります。下がってしまった歯ぐきを元に戻すのは難しいので「もしかして・・・?」と気づいた時から適切なケアをする様に、心がけてください。
    

毎日の習慣が10年後の笑顔を作ります。
予防はやったもん勝ちです。
今日は昨日よりいい笑顔!  明日はもっといい笑顔! 大人の笑顔は歯で決まる!!