ニコニコ・ニュースレター 2023年12月号

応援します!元気な歯!              
ニコニコ・ニュースレター
 うちだ歯科医院 2023/12 第198号

2023年12月号です。今年もあっという間に終わってしまいそうです。
「ジャネーの法則」という言葉を聞いたことはないでしょうか?1年が過ぎるのが早く感じる事を言います。若い頃に比べて、歳をとると時間の流れが早く感じる事を説明した理論です。この法則によると、ある時期における時間の心理的長さは年齢に反比例すると言われています。例えば50歳の人の1年の長さは人生の50分の1ですが、5歳の人間にとっては5分の1となるというものです。そして「ジャネーの法則」を打ち破るには夢や目標を持ち、常に新しい事に挑戦し続ける事が大切だとも言われています。
さて、口腔ケアの1丁目1番地である「歯を磨く」という事を未だに勘違いされている方が多く見受けられます。
小学校の保健の授業で習った歯の磨き方をずっと続けて磨いた気になっていませんか?
丁寧に磨くという事を、歯磨き剤をたっぷりつけて、時間をかけて、力強く磨いて、お口の中に泡が出ていれば綺麗になったと勘違いされていませんか?
いろいろな広告やテレビのコマーシャルで謳われている歯磨き剤に含まれている成分の効果で安心していませんか?歯磨き剤の成分の効果に期待するのであれば、歯磨きした後、軽く1回ゆすぐだけにしましょう。何度もゆすぐとせっかくの薬効が洗い流されてしまいます。
歯磨き剤のコマーシャルなどで、ブラッシングで歯垢(プラーク)を除去する場面で「プラークコントロール」という言葉を耳にすると思います。この様に、むし歯予防=歯磨きというイメージがあると思いますが、むし歯菌は歯ブラシの毛先よりもはるかに小さい事はご存知でしょうか?
詳しく話しますと、歯のくぼみにある溝の直径は約20μm、小さな穴だと5μmで、この中に約1μm(0.001mm)の細菌が多数棲息しています。しかし、歯ブラシの毛先1本の直径は200μm(0.2mm)ですから、歯ブラシだけできれいにする事は出来ません。極細毛といわれるものでも約20μmです。さらに、歯と歯の間や、歯周ポケット内なども同様に磨ききれません。ですから、歯磨きだけでむし歯を予防しようとしても限界があるのです。
では、むし歯予防はどうすればいいのでしょうか?
まず1番はじめに取り組むべきは歯垢(プラーク)の形成自体を抑える事です。
糖質の摂取回数を減らし、代用糖を利用するといいでしょう。また食間や粘着性の甘味飲食物の摂取もコントロールし、十分なお口の中の清掃も必要です。
どうしても付着してしまう歯垢(プラーク)は出来るだけ除去する事が必要です。
そのためには家庭で行う十分な清掃、歯科医院で行なう専門家による清掃、歯間ブラシやデンタルフロスなどの利用、歯磨き剤や洗口剤の利用も有効でしょう。
また除去しきれなかった歯垢(プラーク)のむし歯の病原性を低めるためには、フッ化物や抗菌剤などが配合された歯磨き剤や洗口剤を利用しましょう。
歯の清掃には限界がありますし、3大栄養素の一つである糖質を摂取しないわけにはいきません。
またフッ化物を応用しても100%むし歯を予防できるわけでもありませんから、この3つ、
① 歯垢が形成されないようにする、
② 歯垢の除去、
③ 歯垢の病原性を低める         を上手に組み合わせていくといいと思います。

毎日の習慣が10年後の笑顔を作ります。
予防はやったもん勝ちですよ。
今日は昨日よりいい笑顔!明日はもっといい笑顔!大人の笑顔は歯で決まる!!