ニコニコ・ニュースレター 2024年02月号

応援します!元気な歯!              
ニコニコ・ニュースレター
 うちだ歯科医院 2024/02 第200号

2024年2月号です。まだまだ寒い日が続いていますが、お変わりないでしょうか?寒さが身にしみると能登半島地震で被災された方々のことが思い出され、胸が痛みます。少しでも早い復旧を心より祈ります。
今月は「歯ぐき下がり」についてお話します。
「歯の汚れが落ちるようにしっかり磨こう」「たっぷり歯磨き剤をつけて磨こう」などと思うと歯ブラシを持つ手にもつい力が入りがちになってしまいます。そして磨く力が強すぎると『オーバーブラッシング』となって歯ぐきが縮んで後退する「歯ぐき下がり」になってしまいます。歯ぐきが下がり、歯の根元の象牙質がむき出しになると、知覚過敏や根元むし歯のリスクが増大してしまいます。
歯磨きの適切な力加減は150~200g程度と言われています。歯に当てた歯ブラシの毛先が開かないくらいの軽い力です。毛先が開いた状態でのブラッシングでは古い歯ブラシを使っているのと同じで効率よく汚れを落とせません。毛先の開いてしまったホウキではなかなかゴミを集める事が出来ません。毛先が開かないくらいの力で歯にきちんと当たれば歯垢(プラーク)を効果的に落とせます。料理用の秤があれば実際に歯ブラシを当てて動かし、力の入り具合を確認してみるのも良いでしょう。

加齢や歯を磨く力が強すぎる習慣などさまざまな原因が引き起こす「歯ぐき下がり(歯肉退縮)」は30代から発現者が増加し、40代では80~90%、50代以上では、ほぼ全ての人に「歯ぐき下がり」が起きているという調査報告もあります。「歯ぐき下がり」の自覚症状には「食べ物が歯にはさまる」「歯の根元がしみる」などが挙げられます。下がってしまった歯ぐきを元に戻すのは難しいので「もしかして、、、?」と気づいた時から適切なケアをする事が大切です。歯ぐきが下がることによって、それまで歯ぐきに守られていた根元の象牙質が露出してしまいます。象牙質は歯ぐきから上の部分の歯冠部を覆っているエナメル質に比べてデリケートです。硬さはエナメル質の4分の1未満で酸に弱くて溶けやすい性質です。この弱い部分がむき出しになってむし歯菌や歯周病菌、酸などにさらされるとリスクが増大します。加齢に伴って増加傾向にある根元むし歯は「気づきにくく」「進行が早い」のが特徴です。自覚症状がない人も多く、気づいた時には重症化していることもあります。根元むし歯を防ぐにはまず歯ぐき下がりを予防することが大切です。また、露出し始めてしまった歯の根元のむし歯予防にはフッ素が有効です。歯ぐき下がりが気になる人にもフッ素配合の歯磨き剤をお勧めします。
毎日の習慣が10年後の笑顔を作ります。
予防はやったもん勝ちです。
今日は昨日よりいい笑顔!  明日はもっといい笑顔! 大人の笑顔は歯で決まる!!